企業と顧客の最適なコミュニケーションを、SaaSとコンサルティングで総合的に支援する株式会社WOW WORLD GROUP(ワオワールドグループ/本社:東京都品川区、代表取締役社長グループCEO:美濃 和男、以下、当社)と上川町(北海道上川郡、町長:西木 光英)は、当社グループ会社の株式会社マーケティングアプリケーションズ(東京都渋谷区、代表取締役:竹中 司、以下、マーケティングアプリケーションズ)とともに、地方創生プロジェクトの一環として、層雲峡温泉(上川町)の地域振興を目的とした、NPS®※を活用した観光満足度調査を実施いたしました。
本調査では、昨年に引き続き2年連続で実施したもので、層雲峡温泉を訪れた旅行者を対象に、旅行先の選定状況、層雲峡温泉のNPS®(推奨度)、旅行中の食事の状況や満足度、夕食後の過ごし方、旅行中の消費金額、さらに上川町へのふるさと納税の実施有無や意向を調査いたしました。
※NPS®とは、Net Promoter Score(ネット・プロモーター・スコア)の略で、顧客がどれだけその商品やサービスを他人に推薦したいかを測定する指標です。顧客満足度やロイヤルティ(信頼や愛着、忠誠心)の評価に使われます。 Net Promoter®およびNPS®、Predictive NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズ(現NICE Systems,Inc)の登録商標です。
取り組みの背景
北海道の内陸部に位置する上川町は、「日本一オープンイノベーションな町」を掲げ、観光・移住・起業の活性化を目的とした多様な地域創生施策を推進しています。町の観光拠点である層雲峡温泉は、大雪山の麓に位置する雄大な自然と温泉資源に恵まれた人気観光地です。
昨年の調査では、「食事」が観光地としての魅力を高める上で重要な要素であることが明らかとなり、今年はその「食事体験」が旅行中の消費金額や、ふるさと納税を含めた地域経済への貢献にどのような影響を及ぼすのかを検証いたしました。
調査には、マーケティングアプリケーションズが保有する消費者パネル「MApps Panel(マップス パネル)」を活用し、過去1年間に層雲峡温泉を訪れた道内の観光客を対象に、NPS®を活用した設計に基づき、顧客満足度や推奨意向を多様なテーマで評価するための調査を実施いたしました。
調査概要
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実施期間:2025年8月18日~9月5日
・対象者:20代~60代の男女/北海道在住者
・有効回答数:357人(直近1年以内に層雲峡温泉を訪れた人)
調査結果サマリー
- 昼食を「層雲峡温泉で食べた」と回答した人は全体の約24.1%にとどまり、多くの旅行者が昼食を町外で取っている実態が明らかに。
- 昼食を食べた人の約78%は夜も上川町内で食事をしており、昼食が夜の滞在行動にも影響している可能性。
- 昼食を取った人の平均旅行消費額は約39,854円で、全体平均の約29,734円より約1万円高い結果。
- 旅行者のふるさと納税実施率は約5.6%。しかし、昼食を取り、その満足度が高かった層では約22%と大幅に上昇する傾向。
- 昼食・夕食ともに満足度は概ね高いが、「郷土性」の評価は他項目より低く、地域食文化の打ち出しに改善が求められる。
これらの結果から、「食事体験」そのものが観光満足度を引き上げ、結果として旅行者の消費金額やふるさと納税の実施率の向上にもつながる重要な要素であることが判明いたしました。
層雲峡温泉来訪者で食事を食べた人の割合のグラフ。朝食・夕食は宿で食べる人が多い一方、昼食は町外で済ませるケースが目立つことが分かりました。上川町での昼食率が低いことが、旅行者の食体験や消費行動に影響していることが示されています。
上川町に旅行で訪問した人の5.6%は、実際に上川町へふるさと納税をしていることが分かりました。意向の高い人も含めると33.8%もおり、絶対値として決して低くない数値となっています。
さらに、NPS®で高い点数をつけているor昼食の満足度が高い回答者は、実際にふるさと納税をする割合が高いことが分かりました。この結果は、他の点数をつけている回答者と比較しても統計的に有意な差が出ています。
今後の展望
調査結果から、現地での体験が観光満足度を引き上げ、旅行者の消費額やふるさと納税実施率にも影響することが明らかになり、体験価値向上への投資の重要性が改めて確認されました。
上川町では、今回の調査で明らかになった課題を中心に、観光地・温泉地としての魅力向上に向けた検討を進めています。
<上川町のコメント>
「昨年の結果から、食事の体験そのものがNPS®を引き上げることは把握できていましたが、今回の調査により、NPS®の向上は旅行者の消費金額を増やすだけでなく、ふるさと納税の実施率も引き上げることが発見できました。町としては、ふるさと納税や旅行予約サイトメディアへの投資だけではなく、現地での体験に対して積極的に投資をしていくことが必要だと確認できました。今回の結果は、投資の配分を再度検討する上でも大変有益だと考えております。」
当社は今後も、上川町の魅力を国内外に広く伝えるためのPR活動を支援し、観光客誘致に貢献してまいります。自然豊かな温泉地として、多くの方々に愛される観光地となることを目指す上川町を、官民連携で引き続きサポートしてまいります。
北海道上川町について
上川町は、北海道のほぼ中央に広がる日本最大の山岳自然公園「大雪山国立公園」の北方部に位置し、大雪山連峰と北海道第一の河川、石狩川の清流に恵まれた自然豊かな町。大雪山系の一つ、黒岳への登山口には北海道有数の温泉地である層雲峡温泉があり、秋には「日本一早い紅葉」が見られる。通年型山岳リゾートタウン構想を掲げ、自然や四季を生かして年間を通した観光客の受け入れを目指すとともに、大雪山の自然と共存する暮らし・関係人口の関わり方に挑戦している。
近年は、上川町での新しい働き方をテーマに移住者や関係人口の創出を図る「カミカワークプロジェクト」を実施。本年より上川町東京事務所を設立、都市部の企業との連携事業の実施など先駆的な地方創生プロジェクトに数多く取り組んでいる。
URL:https://www.town.hokkaido-kamikawa.lg.jp
株式会社WOW WORLD GROUPについて
主な事業内容:グループの経営戦略策定、子会社等の経営管理及びそれに付帯する業務
設立:2022年10月3日
本社所在地:東京都品川区西五反田7-20-9
資本金:1億円
代表者:代表取締役社長グループCEO 美濃 和男
URL:
https://www.wow-world-group.co.jp/